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第5土曜特集 アルツハイマー病――研究と治療の最前線
バイオマーカーとゲノム
アルツハイマー病のGWAS
GWAS for Alzheimer’s disease
宮下 哲典
1
Akinori MIYASHITA
1
1新潟大学脳研究所遺伝子機能解析学分野
キーワード:
アルツハイマー病(AD)
,
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
バリアント
,
GWAS Catalog
Keyword:
アルツハイマー病(AD)
,
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
バリアント
,
GWAS Catalog
pp.942-950
発行日 2023年12月30日
Published Date 2023/12/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28713942
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ゲノムワイド関連解析(GWAS)によって,これまでに多数のアルツハイマー病(AD)感受性遺伝子やバリアントが見出され,病態研究の端緒となってきた.集団におけるマイナーアリルの頻度が1%以上のコモンバリアント,1%未満のレアバリアントの双方が解析対象となり,ADの発症や進展を高めるバリアントや,逆に抑制するバリアントが同定されている.解析に用いられる検体数は年々大規模化し,当初は数百例であったものが,最近では100万人を超えるに至っている.本稿ではウェブサイト “GWAS Catalog” をベースに,2007年のはじめての報告から2023年の現在に至るまでの論文を網羅し,概説する.レカネマブに代表されるAD疾患修飾薬が今後頻用されるであろう将来を見据え,ADゲノム解析の果たす役割についても言及する.
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