第5土曜特集 内視鏡医学のすべて――各領域における診断・治療の進歩
呼吸器
扉
川村 雅文
1
1日本呼吸器内視鏡学会前理事長,帝京大学医学部附属病院呼吸器外科
pp.1197-1197
発行日 2023年9月30日
Published Date 2023/9/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu286141197
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呼吸器内視鏡の歴史は,1966年の池田茂人先生による世界に先がけた軟性の気管支ファイバースコープの開発にはじまる.爾来50有余年,ファイバースコープは電子スコープに替わり,観察では白色光に加えて自家蛍光や狭帯域光が併用され,より詳細な中枢病変の観察が可能となった.組織の採取においては,細径気管支鏡,画像解析技術,小型超音波装置などの技術革新により,末梢小型病変と気道隣接病変に対する診断率が各段に向上してきた.さらに凍結端子の誘導技術を利用したクライオ生検は大型の生検検体の採取を可能にし,肺癌の遺伝子診断やびまん性肺疾患の診断に大きく貢献している.
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