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きたる2011(平成23)年8月7日(日),8日(月)の2日間,パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)において,第37回一般社団法人日本看護研究学会学術集会が開催される予定となっている。この学術集会では,Cheryl Tatano Beck博士によるご講演を予定している。Beck氏は,わが国でも名高い『看護研究─原理と方法(第2版)』(2010,医学書院)〔原書『Nurisng Research : Principles and Methods』(7th ed.),2004, Lippincott Williams & Wilkins〕の執筆者の1人としても著名である。ご講演では,メタ・シンセシスに関するテーマと,質的研究と量的研究の研究方法に関するテーマの2つをお話しいただくこととなっている。これを記念し,本号にてBeck氏に関連する焦点を組むこととなった。
Beck氏は,米国ストーズ市にあるコネティカット大学看護学部産科学・女性学部門の教授である。1990年代初等から今日にかけて,Beck氏は膨大な業績をおさめている。中でもとりわけ,出産後うつ状態,もしくは外傷性出産を体験している女性に関する質的研究が数多いが,同時に,出産後うつ状態のチェックリストやスクリーニング尺度の開発もされている。その一方で最近では,出産後うつ状態に関する研究,外傷性出産に関する研究それぞれのメタ・アナリシスやメタ・シンセシスも精力的に行なっている。専門領域以外でも,上述書で同じく執筆者を務めるDenise F. Polit博士とともに,看護研究方法論に関する論文にも取り組まれており,質的研究のみならず量的研究の方法論の解説にも積極的である。
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