第5土曜特集 内視鏡医学のすべて――各領域における診断・治療の進歩
産科婦人科
扉
大須賀 穣
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1日本産科婦人科内視鏡学会前理事長,東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座
pp.1165-1165
発行日 2023年9月30日
Published Date 2023/9/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu286141165
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産科婦人科領域の内視鏡手術は過去10年程度の間に大きな変貌を遂げてきた.子宮鏡手術においては細径硬性鏡とモルセレーター/シェーバーを用いる子宮鏡手術の導入により外来での日帰り手術が可能となった.腹腔鏡下,ロボット支援下での仙骨腟固定術は従来の骨盤臓器脱の手術に取って代わるものとなっている.子宮内膜症においてはこれまでから腹腔鏡手術が用いられているが,薬物療法の進歩によりその位置づけに変化がでてきた.子宮体癌に対しては腹腔鏡手術が主流であったが,ロボット支援下手術への移行が進んできている.子宮頸癌においては腹腔鏡手術が保険適用となったにもかかわらず,その後の海外における予後に対する否定的な報告が普及にブレーキをかけていたが,わが国における優れた術式には当てはまるものとは考えられず,そのエビデンスの構築が進んでいる.本章ではエキスパートの先生方に,これらの最前線をわかりやすくご解説いただいた.
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