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第5土曜特集 内視鏡医学のすべて――各領域における診断・治療の進歩
消化器外科
胃癌に対する内視鏡手術の進歩
The advancement of endoscopic surgery for gastric cancer
小濵 和貴
1
Kazutaka OBAMA
1
1京都大学大学院医学研究科消化管外科学
キーワード:
腹腔鏡胃癌手術
,
ロボット支援胃癌手術
,
手術支援ロボット
,
費用対効果
Keyword:
腹腔鏡胃癌手術
,
ロボット支援胃癌手術
,
手術支援ロボット
,
費用対効果
pp.1136-1141
発行日 2023年9月30日
Published Date 2023/9/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu286141136
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Stage Ⅰ胃癌に対する腹腔鏡手術は,これまでランダム化比較試験などのエビデンスが積み重ねられ,2021年の『胃癌治療ガイドライン 医師用2021年7月改訂 第6版』では標準治療として推奨されている.進行胃癌に対しても日本,韓国,中国から開腹手術に対する非劣性を示すエビデンスが報告され,ガイドラインの速報で標準治療として推奨された.また近年,進歩の著しい手術支援ロボットを用いた胃癌手術については,先進医療Bの枠組みで行われた多施設共同単群前向きコホート研究で合併症を減少させることが示された.それを受けて2018年から保険適用となり,2022年には診療報酬上の加算が認められた.それに伴って今後,ますますロボット支援胃切除術(RG)が増加していくと考えられるが,費用対効果の改善,より有用性の高いデバイス開発,トレーニング法,SDGs(sustainable development goals)への配慮など,解決すべき課題は多くある.現在,ロボット支援胃癌手術の腹腔鏡胃癌手術に対する優越性を検証するJCOG1907試験が進行中であり,結果が待たれる.
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