Japanese
English
第1土曜特集 統合失調症の未来――研究と治療
総論
当事者の声
-――臨床医と研究者に伝えたいこと
One party’s voice
――A message to clinicians and researchers
山田 悠平
1
Yuhei YAMADA
1
1一般社団法人精神障害当事者会ポルケ代表理事
キーワード:
当事者
,
内面化
,
patient and public involvement(PPI)
,
共同創造
,
パーソナル・リカバリー
Keyword:
当事者
,
内面化
,
patient and public involvement(PPI)
,
共同創造
,
パーソナル・リカバリー
pp.500-504
発行日 2023年8月5日
Published Date 2023/8/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28606500
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
筆者は統合失調症との診断をされてから,精神科医療にお世話になってもう十数年が経過しようとしている.その期間はこれまでの人生のちょうど半分を上回ろうとしている.これをふと思い出す時に,感慨深い思いにさせられる.当事者としての経験は,筆者が気づいたこと,考えたこと,行ってきたことでもあるが,精神保健医療の従事者や当事者仲間との関係性によって育まれてきた.この感覚は当事者活動を支えてきたし,当事者活動の役割を自分なりに引き受けてこられた自負にもなっている.ChatGPTの時代を迎え,情報の正しさや正確性といったものから,個人が経験から獲得する気づきや想いに対して,意味がますますと置かれるようになるのではないであろうか.経験したことの意味や知恵というものが,精神科医療における学や知として扱われるのが適当なのか筆者には門外漢でわかりかねるが,何かお役に立てることがあればとの想いを胸に筆をとらせていただく.早々にお題からズレてしまう気もするが,なぜ,筆者が当事者活動に取り組むようになったか,そのあたりから述べていきたい.
Copyright © 2023 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.