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特集 オキシトシンの向精神作用と精神疾患治療応用への展望
行動障害を伴う知的・発達障害児(者)とオキシトシン
Children and adults with intellectual and developmental disabilities with Challenging Behavior and oxytocin
會田 千重
1
Chie AITA
1
1独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター
キーワード:
チャレンジング行動
,
強度行動障害
,
知的障害
,
自閉スペクトラム症(ASD)
,
オキシトシン
Keyword:
チャレンジング行動
,
強度行動障害
,
知的障害
,
自閉スペクトラム症(ASD)
,
オキシトシン
pp.159-162
発行日 2023年7月8日
Published Date 2023/7/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28602159
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行動障害の著しい知的・発達障害児(者)は国内では “強度行動障害”,海外では “Challenging Behavior(チャレンジング行動)” とよばれ,いずれも診断名ではなく状態像とされる.中核群である重度知的障害を伴う自閉スペクトラム症(ASD)の治療の第一選択は心理社会的介入であるが,補助的な薬物療法が必要になる場合も多く,多剤・長期処方になりやすいことや短期的・長期的副作用の懸念がある.現在,オキシトシン投与に関してはASD患者の社会行動への効果に着目した介入研究が進んでいるが,一部反復行動の減少や常同行動・自傷行動尺度の低下傾向を報告した論文がある.本稿では,行動障害を伴う知的・発達障害児(者)とオキシトシンについて先行文献のレビューを行い,行動障害を標的症状とした治療可能性や,そのために今後求められる研究・効果検証について考察した.
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