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第1土曜特集 抗体医薬の進歩と課題
リード抗体取得・エンジニアリング技術
【IgG型抗体】
抗体のエフェクター活性を担うFcγ受容体
Fcγ receptors
――Regulators for effector functions of therapeutic antibodies
木吉 真人
1
,
石井 明子
1
Masato KIYOSHI
1
,
Akiko ISHII-WATABE
1
1国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部
キーワード:
Fcγ受容体(FcγR)
,
エフェクター活性
,
抗体エンジニアリング
,
アミノ酸変異導入
,
タンパク質構造
Keyword:
Fcγ受容体(FcγR)
,
エフェクター活性
,
抗体エンジニアリング
,
アミノ酸変異導入
,
タンパク質構造
pp.867-874
発行日 2023年6月3日
Published Date 2023/6/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28510867
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バイオテクノロジーの発展に伴い,さまざまな分子フォーマットの抗体医薬品が登場している.抗体医薬品の作用機序(MOA)はさまざまであるが,抗腫瘍効果を期待する製品などでは多くの場合,Fcγ受容体(FcγR)を介したエフェクター活性を利用する.FcγRを介したエフェクター活性は,細胞レベルから原子レベルまで無数の生体分子が織りなす複雑なシステムであり,目的の治療効果を得るためにはこれらの本質的な理解が重要である.特に近年,FcγRを介したエフェクター活性を増強,減弱あるいは除去した分子改変の例が増えている.本稿では,FcγRを介したエフェクター活性の基礎から,抗体医薬品に応用されている分子改変技術まで解説する.
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