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第1土曜特集 自律神経のサイエンス
パーキンソン病における自律神経機能障害
パーキンソン病に伴う心臓交感神経障害
Cardiac sympathetic dysfunction in Parkinson’s disease
竹ノ内 晃之
1
,
中村 友彦
1
Akiyuki TAKENOUCHI
1
,
Tomohiko NAKAMURA
1
1浜松医科大学医学部附属病院脳神経内科
キーワード:
パーキンソン病(PD)
,
心臓交感神経障害
,
MIBG(meta-iodobenzylguanidine)心筋シンチグラフィ
Keyword:
パーキンソン病(PD)
,
心臓交感神経障害
,
MIBG(meta-iodobenzylguanidine)心筋シンチグラフィ
pp.603-607
発行日 2023年5月6日
Published Date 2023/5/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28506603
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パーキンソン病(PD)では自律神経障害,嗅覚障害,精神症状といった非運動症状が多くの症例に合併する.なかでも自律神経障害は起立性低血圧,排尿障害,便秘などQOL(quality of life)に大きく関わる症状である.PDでは心臓交感神経障害が生じることが知られており,123I−meta-iodobenzylguanidine(MIBG)心筋シンチグラフィにおける心臓へのMIBG集積低下は心臓交感神経の変性,脱神経を反映した所見であり,PDの診断ツールとしても有用である.レム睡眠行動異常(RBD)を伴うPD前駆患者においてMIBGの集積低下がみられることから,PDの病型やα-シヌクレインの自律神経を介した伝播を考えるうえでも心臓交感神経障害の評価は重要である.本稿ではPDにおける自律神経障害について,MIBG心筋シンチグラフィとの関連と合わせて述べる.
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