Japanese
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第1土曜特集 HIVの発見から40年――医学はどう戦ったか,これからどう戦うのか
HIV/AIDSとその治療の新展開
HIV/AIDSと性感染症
-――代表的な性感染症に対する治療を中心に
Treatment for sexually transmitted infections among HIV patients
安藤 尚克
1
,
潟永 博之
1
Naokatsu ANDO
1
,
Hiroyuki GATANAGA
1
1国立国際医療研究センターエイズ治療・研究開発センター
キーワード:
男性間性交渉者(MSM)
,
淋菌感染症
,
クラミジア感染症
,
梅毒感染症
,
マイコプラズマ・ジェニタリウム感染症
Keyword:
男性間性交渉者(MSM)
,
淋菌感染症
,
クラミジア感染症
,
梅毒感染症
,
マイコプラズマ・ジェニタリウム感染症
pp.671-676
発行日 2023年3月4日
Published Date 2023/3/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28409671
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ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染患者を診療している医療従事者にとって,性感染症(STI)は身近な問題のひとつかもしれない.しかし,性感染症(STI)の標準治療において近年いくつかの重要なアップデートが行われた.たとえば梅毒診療において,長年,日本では使用できなかったペニシリン筋注製剤の発売や,クラミジア感染症における第一選択薬がドキシサイクリンに変わったことなどである.また,利用可能な検査ではマイコプラズマ・ジェニタリウム(Mycoplasma genitalium)の核酸増幅検査が保険適用となったため,今後は日常診療で治療を行う場面も増えていくことが予想される.本稿では,このようないくつかの重要な話題を紹介しながら代表的な性感染症(STI)の標準治療を紹介するとともに,特に著明な耐性株の増加が懸念されている耐性Mycoplasma genitaliumに対する治療方法についても概説する.
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