特集 性感染症
[Chapter 4] 日本国外における性感染症
米国で問題となっている性感染症
三高 隼人
1
1Division of Allergy and Infectious Diseases, Department of Medicine, University of Washington
キーワード:
梅毒
,
クラミジア感染症
,
淋菌感染症
,
健康格差
Keyword:
梅毒
,
クラミジア感染症
,
淋菌感染症
,
健康格差
pp.138-143
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_138
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★米国におけるSTIは梅毒・クラミジア感染症・淋菌感染症を合わせて年間250万件以上報告され,増加傾向にある.とくに梅毒と先天性梅毒の増加が最も懸念される.
★★コロナ禍とMpox流行による公衆衛生リソースの分散が,無症候性患者のスクリーニングをはじめとしたSTI対策に負の影響を与えた.
★★★各疾患のリスクは性別や性的指向によって異なり,クラミジア感染症は若年女性に多く,梅毒は男性同性間性的接触者(MSM)に多い.
★★★人種・民族的マイノリティは,人口比には不釣り合いにSTIの影響を受けている.
★STIの罹患率には地域差があり,とくに米国南部やアラスカ州など特定の州で罹患率が高く,人種・民族集団・社会経済的状況による格差を反映している可能性がある.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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