第1土曜特集 HIVの発見から40年――医学はどう戦ったか,これからどう戦うのか
巻頭カラー
座談会『HIV診療の過去・現在・未来――医学はどう戦ったか,教訓と残された課題』
満屋 裕明
1
,
岡 慎一
2
,
白阪 琢磨
3
,
南 留美
4
,
生島 嗣
5
1国立国際医療研究センター研究所所長
2国立国際医療研究センターエイズ治療・研究開発センター
3国立病院機構大阪医療センター,エイズ予防財団理事長
4国立病院機構九州医療センターAIDS/HIV総合治療センター
5NPO法人ぷれいす東京代表
pp.628-639
発行日 2023年3月4日
Published Date 2023/3/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28409628
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1983年,フランスで後天性免疫不全症候群(acquired immune deficiency syndrome:AIDS)の病原ウイルス(human immunodeficiency virus:HIV)が発見されてから40年が経過した.かつて「死の病」であったAIDSは今や「治療可能な慢性ウイルス感染症」に変貌し,感染者は非感染者とほぼ同様の天寿を全う,子を儲けて家庭を形成し,治療さえ受ければ他にウイルスを伝播させることもなくなった.しかし,この40年のHIV感染症とAIDS(HIV/AIDS)との戦いの道程は平坦ではなかった.現在も,そしてこれからもさらに迎え撃つこととなるHIV/AIDSとの戦いでも課題が山積している.本座談会では満屋裕明氏に司会の労を頂き,研究と診療の歴史を白阪琢磨氏と岡慎一氏に,女性(妊婦)や感染児についての課題を南留美氏に,NGO/NPOのあり方を生島嗣氏に討議をお願いした.
Copyright © 2023 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.