第1土曜特集 HIVの発見から40年――医学はどう戦ったか,これからどう戦うのか
巻頭カラー
データで見るHIV感染症とAIDS
鍬田 伸好
1
,
満屋 裕明
1
1国立国際医療研究センター研究所
pp.640-644
発行日 2023年3月4日
Published Date 2023/3/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28409640
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
図 1 HIV感染症とAIDSの病原体およびAIDS指標23疾患より7疾患の症例像
A:CD4陽性細胞内で増殖し細胞を破壊して遊出するヒト免疫不全ウイルス(HIV)粒子(透過電子顕微鏡像).後天性免疫不全症候群(AIDS)はHIV感染成立によりCD4陽性リンパ球の激減に起因した高度の免疫不全に基づく23種の日和見感染症,日和見腫瘍のいずれかを発症した状態を意味する.代表的な臨床像7疾患について示す.B:背部に多発したカポジ肉腫.ヒトヘルペスウイルス8感染が関連している.C:ニューモシスチス肺炎でびまん性の肺臓炎が観察される.D:脳原発性非ホジキンリンパ腫.血管周囲に腫瘍細胞が配列し脳実質にびまん性に浸潤.増殖する特徴的な病理組織(右図).E:カンジダ性口内炎.カンジダ性口内炎と舌の毛状白板症は無症状者においてHIV感染を考えるうえで診断価値が高い.F:硬口蓋に発生した悪性リンパ腫.B細胞起源であることが多くEB virusが関連していることが多い.G:サイトメガロウイルス性網膜炎.矢印は主要な病変部位を示す.*:毛細血管,**:眼底出血班.
Copyright © 2023 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.