すべての内科医のためのHIV感染症-長期管理の時代に
HIV感染症の過去,現在,未来
味澤 篤
1
1東京都保健医療公社豊島病院
キーワード:
AIDS血清学的診断
,
HIV Infection
,
医療費
,
診療拒否(患者側)
,
予後
,
医薬品承認
,
近代医学史
,
高活性抗レトロウイルス療法
,
二次予防
,
病名告知
,
抗レトロウイルス剤
,
患者アドヒアランス
Keyword:
Health Expenditures
,
Prognosis
,
Treatment Refusal
,
HIV Infections
,
AIDS Serodiagnosis
,
Drug Approval
,
Antiretroviral Therapy, Highly Active
,
Anti-Retroviral Agents
,
History, Modern 1601-
,
Medication Adherence
,
Secondary Prevention
pp.737-741
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016024540
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1980年代には不治の病であったHIV感染症は,抗HIV薬の進歩により長期の予後が期待できる疾患に変貌した.日本国内でもHIV感染症診療に関連して告知,診療拒否,予後不良などの困難な問題があった.また,ART導入に関しても,(1)国内・国外ギャップ,(2)アドヒアランス,(3)高額医療費,(4)必要な検査が保険未収載,などの大きな問題がいくつもあった.しかし,これらもHIV診療関係者の努力と協力により乗り越えることができた.現在のHIV感染症の診療には,HIV感染者の予後改善に伴い,ARTおよびHIV関連合併症だけではなく,HIV感染症に付随して生じる長期合併症の問題を克服していく必要がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2015