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特集 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)研究における最新知見――感染経路,病態,予防,治療
SFTSの疫学研究における最新知見
Recent findings in epidemiological studies of SFTS
加藤 博史
1
Hirofumi KATO
1
1国立感染症研究所ウイルス第一部
キーワード:
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
,
疫学
Keyword:
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
,
疫学
pp.117-120
発行日 2023年1月14日
Published Date 2023/1/14
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28402117
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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は最初に中国から報告され,日本と韓国においても報告された.その後,疫学調査が実施され,これらの3カ国で広く流行していることが判明した.以降,報告数は徐々に増加し,近年は横ばいで推移している.報告域は拡大傾向にあり,依然として高い致命率を示している.近年,報告数は少ないものの東アジアの流行国以外の地域であるベトナム,台湾,タイ,ミャンマーにおいてSFTS患者が報告された.パキスタンにおいても血清疫学調査によりSFTSの存在が示唆されている.SFTSは重症度が高い疾患であり,報告数,報告地域ともに増加傾向にあることから,今後もその発生動向を注視する必要がある.
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