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第5土曜特集 循環器病学の未来──基本計画から考える循環器病学のグランドデザイン
慢性炎症・多臓器連関・メカニカルストレスから捉える循環器疾患
メカノトランスダクションによる心臓血管発生制御
Mechano-transduction regulating cardiovascular development
福井 一
1
,
中嶋 洋行
1
,
望月 直樹
1
Hajime FUKUI
1
,
Hiroyuki NAKAJIMA
1
,
Naoki MOCHIZUKI
1
1国立循環器病研究センター研究所細胞生物学部
キーワード:
Shear stress
,
メカノトランスダクション(MT)
,
内皮細胞
,
弁形成
,
心筋細胞
Keyword:
Shear stress
,
メカノトランスダクション(MT)
,
内皮細胞
,
弁形成
,
心筋細胞
pp.1298-1302
発行日 2022年12月31日
Published Date 2022/12/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu283141298
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循環臓器の発生には,心臓・血管の構成細胞である心筋細胞,内皮細胞にかかる物理的な力を細胞内に変換するメカノトランスダクション(MT)を担う分子が重要である.特に,心臓の拍動とともに心臓自体が動きに曝され,血管とつながることで血流依存性のshear stressを内皮細胞が受けることになる.したがって,循環とMTは不分離のシグナル伝達系である.心拍動が停止するまでMTに曝されていることからも,その重要性は明らかである.本稿では,どのような物理的な力が細胞,細胞外基質,細胞骨格,細胞内情報伝達系を活性化してMT,すなわち細胞応答を誘導しているかについて,発生と一部病態での役割を中心にまとめた.
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