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第5土曜特集 循環器病学の未来──基本計画から考える循環器病学のグランドデザイン
慢性炎症・多臓器連関・メカニカルストレスから捉える循環器疾患
循環器医にとってのクローン性造血(CHIP)
CHIP puts woods on cardiovascular disease
佐野 宗一
1
,
安西 淳
2
Soichi SANO
1
,
Atsushi ANZAI
2
1大阪公立大学大学院医学研究科循環器内科学
2慶應義塾大学医学部循環器内科
キーワード:
クローン性造血
,
CHIP(clonal hematopoiesis of indeterminate potential)
,
体細胞変異
,
心不全
,
マクロファージ
Keyword:
クローン性造血
,
CHIP(clonal hematopoiesis of indeterminate potential)
,
体細胞変異
,
心不全
,
マクロファージ
pp.1293-1297
発行日 2022年12月31日
Published Date 2022/12/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu283141293
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変異した血液細胞が末梢血中に出現した状態はクローン性造血とよばれ,特に高齢者に広く認められる血液のクローナリティの変化である.クローン性造血のなかでも白血病遺伝子が変異した細胞が出現するCHIP(clonal haematopoiesis of indeterminate potential)は,血液がんや心血管疾患の原因として注目されている.CHIPでは変異した白血球が心臓や血管壁に浸潤し,炎症性サイトカインやケモカインを過剰に産生するため,動脈硬化や心不全が悪化しやすくなると考えられている.
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