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特集 X染色体不活化と疾患――新たな展開
女性多能性幹細胞における不可逆的X染色体不活化破綻と病態モデリング
Erosion of dosage compensation and disease modeling in female human pluripotent stem cells
福田 篤
1
Atsushi FUKUDA
1
1東海大学医学部基礎医学系分子生命科学
キーワード:
ヒト多能性幹細胞
,
XCI erosion
,
病態モデリング
Keyword:
ヒト多能性幹細胞
,
XCI erosion
,
病態モデリング
pp.875-880
発行日 2022年11月26日
Published Date 2022/11/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28309875
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ヒトES/iPS細胞(多能性幹細胞)は,体を構成するすべての細胞に分化する能力が備わっている.ES/iPS細胞からさまざまな細胞を作製することで,ヒト特有の発生学的特性を試験管モデリングによって明らかにすることが可能である.モデル生物同様に,ヒトにおいても女性細胞のX染色体不活化(XCI)は代表的なエピジェネティック制御機構のひとつである.しかし,女性ES/iPS細胞では不可逆的にXCIが破綻し,バイオ・病態モデリングに影響を及ぼす.近年,筆者らは女性ES/iPS細胞におけるXCI破綻のメカニズム解明,およびそのレスキュー法を開発した.本稿ではXCIと疾患,女性ES/iPS細胞におけるXCIと病態モデリングへの展開に関して最新の知見とともに紹介する.
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