Japanese
English
特集 痒みはどこまでわかったか――痒み研究の最前線
痒みとTRPチャネル
Itch and TRP Channels
富永 真琴
1
Makoto TOMINAGA
1
1自然科学研究機構生理学研究所細胞生理研究部門,同生命創成探究センター温度生物学研究グループ
キーワード:
痒み
,
TRPチャネル
,
感覚神経
Keyword:
痒み
,
TRPチャネル
,
感覚神経
pp.1115-1119
発行日 2022年9月24日
Published Date 2022/9/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu282131115
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
痒みの伝達物質とその受容体は非常に多くのものが報告されているが,多くの受容体はGタンパク質共役型受容体であり,直接的には神経の興奮を引き起こさない.神経の活性化には最終的に陽イオンの流入,あるいは陰イオンの流出による脱分極が必要となる.このため,イオンチャネルは痒みを伝える神経の活性化を引き起こすために重要な役割を果たすと考えられる.Transient receptor potential(TRP)チャネルの多くはCa2+透過性の高い非選択的陽イオンチャネルであり,さまざまな痒み刺激の受容に関わることが報告されている.
Copyright © 2022 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.