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第5土曜特集 腫瘍免疫――免疫ネットワークから考える基礎と臨床
免疫チェックポイント阻害薬の成功から続く展望
【新規治療法】
近赤外光線免疫療法(光免疫療法)によるがん免疫の誘導と活性化
Anti-cancer host immunity induced and activated by near infrared photoimmunotherapy
小林 久隆
1
Hisataka KOBAYASHI
1
1米国国立がん研究所分子イメージング部門
キーワード:
近赤外光線免疫療法(NIR-PIT)
,
がん免疫
,
免疫原性細胞死
,
制御性T細胞(Treg)
Keyword:
近赤外光線免疫療法(NIR-PIT)
,
がん免疫
,
免疫原性細胞死
,
制御性T細胞(Treg)
pp.538-542
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28105538
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がん治療における一番の目的は,体内にあるがん細胞をできるだけ減らすことである.がん細胞を完全に取りきるか殺しきることができなければ,がんを完治させるためにはがんに対する免疫をしっかり起動する必要がある.既存のがん治療でがん細胞を減らすことと,がん免疫を増強することを両立できる治療法は今のところない.そのような治療を開発するために,筆者らは近赤外光線免疫療法(NIR-PIT)を開発した.NIR-PITはがん細胞を抗体と光吸収物質を用いて選択的,かつ短時間で破壊することができる治療法で,がん細胞は免疫原性細胞死を起こして破壊される.本稿ではNIR-PITにおける免疫の誘導と活性化について解説したい.
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