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第5土曜特集 腫瘍免疫――免疫ネットワークから考える基礎と臨床
免疫チェックポイント阻害薬の成功から続く展望
【腫瘍別の免疫作動薬の現状と展望(単剤→併用・新規)】
頭頸部がんへの免疫療法
-――現状と展望
Immunothrapy for head and neck cancer:Present and perspective
大森 孝一
1
,
鈴木 千晶
1
Koichi OMORI
1
,
Chiaki SUZUKI
1
1京都大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
頭頸部がん
,
抗PD-1抗体
,
バイオマーカー
Keyword:
頭頸部がん
,
抗PD-1抗体
,
バイオマーカー
pp.482-486
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28105482
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頭頸部がん治療は,手術療法,放射線療法,化学療法の3つが主な治療法であったが,近年登場した免疫チェックポイント阻害薬(ICI)によるがん免疫療法は,第4の治療法として脚光を浴びている.ICIの例として抗CTLA-4抗体(イピリムマブ)は,2011年に悪性黒色腫に対する米国で薬事承認された.頭頸部がんに対しては,2016年に米国で抗PD-1抗体(ニボルマブ,ペムブロリズマブ)が承認され,わが国では2017年よりプラチナ使用歴のある再発・遠隔転移頭頸部がんに対してニボルマブが保険適用となり,2019年より再発・遠隔転移頭頸部がんに対してペムブロリズマブが保険適用になった.本稿では,ニボルマブ,ペムブロリズマブの臨床試験や特徴,治療薬の選択方法,ICIによる有害事象,ICI後の化学療法の効果,その他の原発部位や組織型に対するICIの効果,頭頸部がん治療における免疫療法の今後の展開について述べる.
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