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第1土曜特集 結核と非結核性抗酸菌症Up to Date――診断,治療,感染対策,発病予防
非結核性抗酸菌症
肺Mycobacterium Kansasii症の治療
Treatment of Mycobacterium kansasii pulmonary disease
桑原 克弘
1
Katsuhiro KUWABARA
1
1国立病院機構西新潟中央病院呼吸器内科
キーワード:
M. kansasii
,
肺非結核性抗酸菌(NTM)症
,
治療
Keyword:
M. kansasii
,
肺非結核性抗酸菌(NTM)症
,
治療
pp.721-725
発行日 2022年2月5日
Published Date 2022/2/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28006721
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Mycobacterium kansasii(M. kansasii)症はMycobacterium avium complex(MAC)症に次ぎ頻度の高い肺非結核性抗酸菌(NTM)症であり,臨床的に遭遇する可能性がある.都市部や工業地帯に居住する喫煙男性に多く,画像は肺結核類似の空洞病変を伴うことが多い.化学療法に反応するNTM症であり,リファンピシン(RFP)+イソニアジド(INH)+エタンブトール(EB)の3剤での菌陰性化後12カ月治療が推奨され,治癒が期待できる.難治例やRFP耐性の再発例であってもマクロライドやフルオロキノロンの追加,変更により治癒が目指せる.難治化,耐性化の要因として治療中断や不規則な内服があり,服薬のアドヒアランスの維持,長期内服に伴う副作用対策も重要となる.また空洞病変を伴うことが多いことから,慢性肺アスペルギルス症の合併に注意する必要がある.
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