特集 喘嗚がある患者に出会ったら―病態をカテゴライズして診断する
[Chapter 4] 感染症と喘鳴
気管支拡張症(ブロンコレア)
伊藤 優志
1
,
森本 耕三
1
1複十字病院 呼吸器センター
キーワード:
気管支拡張症
,
原発性線毛機能不全症候群(PCD)
,
肺非結核性抗酸菌(NTM)症
,
マクロライド療法
Keyword:
気管支拡張症
,
原発性線毛機能不全症候群(PCD)
,
肺非結核性抗酸菌(NTM)症
,
マクロライド療法
pp.1133-1137
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_1133
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▪気管支拡張症は,気道感染・気道炎症・気道破壊・粘液線毛クリアランスの異常による悪循環を介して進行していく疾患である.
▪気管支拡張症の原因は感染後,免疫不全症,慢性閉塞性肺疾患(COPD),膠原病,原発性線毛機能不全症候群(PCD),気管支喘息などさまざまであるが,原因が特定できない特発性も多い.
▪気管支拡張症の約7割の患者で,吸気時のラ音を聴取する.
▪本邦のPCDのうち,内臓逆位を有するのは1/4程度である.
▪慢性安定期には喀痰調整薬やリハビリテーションを行い,増悪を繰り返す症例に対してはマクロライド長期投与を行う.
▪DPP-1阻害薬など,新規薬剤の開発が進んでいる.
© Nankodo Co., Ltd., 2023