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第5土曜特集 現代の臨床研究のための統計学2022――洗練された研究デザインと統計解析を理解してみよう
方法論の近年の発展
複数の主要評価変数を用いる臨床試験の実際
Clinical trials with multiple primary endpoints
寒水 孝司
1
,
濱﨑 俊光
2
Takashi SOZU
1
,
Toshimitsu HAMASAKI
2
1東京理科大学工学部情報工学科
2The George Washington University
キーワード:
主要評価変数
,
多重性
,
アルツハイマー病(AD)
,
過敏性腸症候群
Keyword:
主要評価変数
,
多重性
,
アルツハイマー病(AD)
,
過敏性腸症候群
pp.480-485
発行日 2022年1月29日
Published Date 2022/1/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28005480
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複数の主要変数を用いる臨床試験を特別なものとして位置づけるのはなぜか.通常の主要変数をひとつに絞った試験と比べて何が違うか.そのような試験を実施するにあたり統計的な観点から注意すべきことは何か.本稿では,複数の主要変数を用いる典型的な疾患領域の臨床試験,関連する米国食品医薬品局(FDA)や欧州医薬品庁(EMA)の規制ガイドラインの内容を紹介しながら,これらの疑問に回答する.さらに,新規治療の対照治療に対する有効性の検証を目的とする2群比較臨床試験を俎上にあげ,複数の主要変数に基づく治療効果の評価の枠組みを整理する.最後に,複数の主要変数を用いる実際の臨床試験のデザインを通して,標本サイズ設計の仕方を概説する.
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