焦点 研究の基本的諸側面
解説
変数の分類と統計的分析
高木 廣文
1
1聖路加看護大学
pp.327-332
発行日 1984年10月15日
Published Date 1984/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200809
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1.はじめに
大型電子計算機の進歩に伴い,多くの研究分野でデータ解析のために統計学のかなり高度な手法が用いられるようになった。現在では,マイコン・パソコンなどのソフトの開発などにより,全く統計学を知らなくても,データをコンピュータに入力するだけで,手軽に豊富な出力結果を得ることさえできるようになった。一面では便利になったものの,多くの手法のうち,どの分析法を使用すれば,自分のもつデータや研究目的に適したものか迷うこともあるだろう。また,出力された結果の解釈も,数字に不慣れな者にとっては,きわめて困難な場合もあるだろう。
適用すべき分析方法の選択や結果の解釈は,自分のもつデータの性質やその限界さえ理解していれば,大きく誤ることは少ないものである。「データを理解する」ということは,研究者にとって当然のことであるが,これが意外に難しいことも事実である。
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