連載 臨床で研究に親しむ・12
変数の決定と仮説の立てかた
金井Pak 雅子
1
1国際医療福祉大学
pp.1172-1175
発行日 1997年12月1日
Published Date 1997/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905492
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はじめに
前回は,研究における理論についてその必要性,そして理論から引き出される仮説について解説いたしました.理論,概念枠組,スキーマモデルなどさまざまな言葉の違いについても再確認しました.理論を使うこと自体,ほんとうに難しいことですが,状況や現象についてどのような視点で研究していくのか明らかにする必要があることを,再認識していただけたことでしょう.たとえば,「入院している患者の満足度について調べたい」と思った時,ただやみくもにアンケートの項目を書き出していくのではなく,この研究では患者満足をどの視点にするのか,決める必要があります.その場合の視点は,理論や概念枠組から決められるというわけです.
さて今回は,研究でよく使われる仮説と変数について,そして研究の具体的方法についても解説いたします.
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