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第1土曜特集 宇宙生命科学の進歩と医学応用への展望
宇宙環境に関連した各研究対象と最新の知見
宇宙におけるヒト臓器創出研究の最新動向
Recent trends in human organ creation research in space
田所 友美
1
,
谷口 英樹
1
Tomomi TADOKORO
1
,
Hideki TANIGUCHI
1
1横浜市立大学大学院医学研究科臓器再生医学,東京大学医科学研究所幹細胞治療研究センター再生医学分野
キーワード:
オルガノイド
,
ヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)
,
微小重力環境
,
宇宙実験
,
三次元培養
,
国際宇宙ステーション(ISS)
Keyword:
オルガノイド
,
ヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)
,
微小重力環境
,
宇宙実験
,
三次元培養
,
国際宇宙ステーション(ISS)
pp.602-607
発行日 2021年11月6日
Published Date 2021/11/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27906602
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臓器移植は末期臓器不全に対する唯一の根治療法だが,世界的にドナー臓器不足が深刻な問題となっている.このような背景下,臓器移植に替わる治療法の開発が急務であり,その有力候補として再生医療に注目が集まっている.2007年に開発されたヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)により再生医療は長足の進歩を遂げ,わが国においてhiPSC由来の分化細胞を用いた複数の臨床試験が実施されている.一方,将来的なヒト臓器創出に向けては,幹細胞由来の細胞が細胞間相互作用によって組織様構造を自律的に形成するオルガノイド培養技術の活用が有効であると考えられている.本稿では,筆者らが開発したhiPSC由来の肝臓オルガノイドを中心に,微小重力環境を活用した宇宙におけるオルガノイド研究の最新動向について述べる.
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