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第1土曜特集 宇宙生命科学の進歩と医学応用への展望
総論
人類の宇宙進出と生命科学の重要性
-――地球低軌道・月・火星有人飛行計画
Life science assumes increasing importance in advancement of Humankind into space
――low earth orbit, human spaceflight to the Moon and Mars
古川 聡
1
Satoshi FURUKAWA
1
1国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)有人宇宙技術部門宇宙飛行士運用技術ユニット
キーワード:
国際宇宙ステーション(ISS)
,
月・火星有人飛行計画
,
民間主導での宇宙飛行
,
宇宙医学
,
宇宙生命科学
Keyword:
国際宇宙ステーション(ISS)
,
月・火星有人飛行計画
,
民間主導での宇宙飛行
,
宇宙医学
,
宇宙生命科学
pp.536-542
発行日 2021年11月6日
Published Date 2021/11/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27906536
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人類初の宇宙飛行から約60年経ち,現在では国際宇宙ステーション(ISS)に宇宙飛行士が一度に約半年間滞在し,さまざまな科学研究を実施している.また,月・火星への有人飛行が計画されている.さらに,民間主導での宇宙飛行が急速に伸びており,宇宙旅行が頻繁に行われる時代がすぐそこまで来ているなか,宇宙でヒトの健康を守ることがますます重要となる.宇宙滞在時の医学的課題を解決し,宇宙でのヒトの健康を保つことが宇宙医学の狭義の目的である.宇宙滞在時の医学的課題は微小重力の影響,宇宙放射線の影響,閉鎖環境による精神・心理的影響,複合的影響に大別される.宇宙医学研究は,宇宙でヒトの健康を守るという狭義の目的に加え,地上では得られない宇宙での特殊環境をいかし,地上の生活をよくするという広義の目的も含めた2本柱で今後も研究が進んでいくであろう.宇宙で,そして地上で役立つ宇宙医学,さらにモデル生物を使った研究も含めたもう少し広い概念である宇宙生命科学の本特集をお楽しみください.
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