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第5土曜特集 超高齢社会を支える医学・医療の提案
高齢者疾患の包括的管理
高齢者のポリファーマシー対策
Management of polypharmacy in older people
小島 太郎
1
Taro KOJIMA
1
1東京大学医学部附属病院老年病科
キーワード:
multimorbidity
,
ポリファーマシー
,
とくに慎重な投与を要する薬剤(PIM)
Keyword:
multimorbidity
,
ポリファーマシー
,
とくに慎重な投与を要する薬剤(PIM)
pp.491-495
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27905491
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高齢者は複数の慢性疾患の蓄積やそれらの重症化,あるいは老年症候群の合併頻度が高まるため,複数の治療薬を併用することが多く,ポリファーマシーの状態を避けることは大変困難である.ポリファーマシーで問題が起こりやすい理由はさまざま考えられるが,服薬アドヒアランスの低下や治療の難しい重篤な合併症の存在,要介護状態の合併,副作用や薬物相互作用の増加の可能性など複数考えられる.薬剤選択も問題になることがあり,とくに慎重な投与を要する薬剤(PIM)が含まれていたり,同系統薬の複数処方による効きすぎなどがあげられる.ポリファーマシー対策を行ううえでは,個々の患者の処方を見直すことが重要であり,高齢者総合機能評価(CGA)に基づく病状や機能,生活状況の評価から薬剤の必要性や効果を推定し,多職種協働による慎重な経過観察が必要である.
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