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第5土曜特集 超高齢社会を支える医学・医療の提案
総論
超高齢社会における高齢者の定義の意義
Implications of the definition of the older people in a hyper-aged society
樂木 宏実
1
Hiromi RAKUGI
1
1大阪大学大学院医学系研究科老年・総合内科学
キーワード:
高齢者
,
准高齢者
,
エイジレス社会
,
日本老年学会
,
日本老年医学会
Keyword:
高齢者
,
准高齢者
,
エイジレス社会
,
日本老年学会
,
日本老年医学会
pp.334-337
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27905334
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日本老年学会・日本老年医学会は,2017年に『高齢者に関する定義検討ワーキンググループ 報告書』を発表し,そのなかで,65~74歳を准高齢者・准高齢期(pre-old),75歳以上を高齢者・高齢期(old)とする新たな高齢者の定義を提言した.超高齢社会として世界のトップを走る日本において,新たに高齢者の定義をすることは,いずれ世界に及ぼす影響も大きくなると予想される.日本国民の生活機能,臓器予備機能,身体・精神機能は若返っていることを科学的に社会に示し,社会における高齢者の位置づけを考える契機とする意義も大きい.特定の年齢集団に特定のラベルを貼ることが目的ではなく,将来のエイジレス社会を目指すために研究者,行政,国民が共有すべき事実の提示であったと考える.本稿では,どのような観点で,何を目的に高齢者の定義を考えるべきなのかを概説することで,エイジレス社会に向けた高齢者の定義の意義を考える.
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