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特集 在宅透析
腹膜透析
高齢社会におけるPDの意義
The significance of peritoneal dialysis in aged society
原田 健司
1
,
金井 英俊
1
HARADA Kenji
1
,
KANAI Hidetoshi
1
1平成紫川会小倉記念病院腎臓内科
キーワード:
aged society
,
PD
,
last PD
Keyword:
aged society
,
PD
,
last PD
pp.467-471
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001269
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はじめに
わが国において少子高齢化が進み,10~20年後はさらに加速することが推定されている。透析患者全体で高齢化が進んでおり,腹膜透析(peritoneal dialysis:PD)患者においても同様である。高齢PD患者に関しては,合併症の割合の増加,介護の需要増加,医療・介護保険のインフラの未整備などさまざまな問題が発生する。厚生労働省は在宅医療であるPDを推進しているが,現場である各地域においてPDの普及が進んでいないのが現状である。高齢の高度慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者に対してPDが有効であると思われるが,PDの恩恵を受けていない症例が一定数存在する。高齢者の身体・精神機能において有利な面があるPDをさらに普及するには,医療者側の高齢PD患者に対しての理解および社会・保険環境の変化が必要と考える。本稿では高齢透析患者の現況/予後,医療・介護保険の問題点,認知症との関連,last PDについて概説する。
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