Japanese
English
特集 若年性認知症の疫学・臨床・社会支援
若年性認知症の社会的課題
Problems of Young-onset Dementia and Necessary Social Policies
宮永 和夫
1,2
Kazuo Miyanaga
1,2
1南魚沼市立ゆきぐに大和病院
2南魚沼市民病院
1Yukiguni-Yamato Hospital
2Minamiuonuma City Hospital, Niigata, Japan
キーワード:
若年性認知症
,
early-onset dementia
,
認知症の種類
,
dementia types
,
自動車免許
,
driver's licence
,
就労
,
employment system
,
家族会
,
family association
,
認知症の余命
,
life expectancy of dementia
Keyword:
若年性認知症
,
early-onset dementia
,
認知症の種類
,
dementia types
,
自動車免許
,
driver's licence
,
就労
,
employment system
,
家族会
,
family association
,
認知症の余命
,
life expectancy of dementia
pp.1445-1454
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206214
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抄録 群馬県および全国の疫学調査を基に,現状と課題を述べた。群馬県は第1回より今回の第3回まで継続した調査を実施した唯一の県として,有病率,認知症の種類とともに,障害者手帳や年金の利用者,さらに介護保険利用者の変化などを確認できた。結果,有病率は全国同様にやや減少していること,認知症の種類で逆転が起こったこと,手帳や年金の取得者は変化ないが,介護保険利用は増加したことなどが分かった。なお,自動車免許の返却率が少ないこと,就労が相変わらず早期退職となっていること,若年性認知症家族会の要望内容については,今後取り組み,達成すべき課題と考えた。
また現在65歳以上になった64歳以前発症の「いわゆる若年性認知症」者が,64歳以下の若年性認知症者とほぼ同数いることや,認知症発症後の余命が20年以上あるという実態は,若年性認知症の継続的な有病率調査に加えて,今後は認知症の種類別の余命などの研究にも繋がるものと思われた。
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