Japanese
English
TOPICS 生化学・分子生物学
種間で保存されたACE2様酵素B38-CAPによる高血圧・心不全の改善作用
Therapeutic effects of conserved ACE2-like enzyme B38-CAP on hypertension and heart failure
久場 敬司
1
Keiji KUBA
1
1秋田大学大学院医学系研究科分子機能学・代謝機能学講座
pp.978-979
発行日 2021年9月11日
Published Date 2021/9/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27811978
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アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)はレニン-アンジオテンシン系における負の調節因子として,循環器疾患や重症肺炎の病態改善に寄与するが,治療薬応用には至っていない.筆者らは,タンパク質構造解析からACE2様の生理活性を持つ酵素B38-CAPを秋田県の白神山地の土壌中の新種の菌株から発見し,ACE2と同等にアンジオテンシンⅡを分解してマウスの高血圧や心不全を改善することを見出した.B38-CAPは異種タンパク投与による副作用や抗体産生は認めず,大腸菌のタンパク質発現系で生産できることから,今後創薬開発でメリットがあると考えられる.
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