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特集 ヒューマノイドロボットの医療分野での応用
ロボットを活用した自閉症研究・自閉症療育
Using robots for cognitive research and therapeutic practice for ASD
小嶋 秀樹
1
Hideki KOZIMA
1
1東北大学大学院教育学研究科
キーワード:
自閉症スペクトラム障害(ASD)
,
ロボット
,
アイコンタクト
,
共同注意
,
コミュニケーション療育
Keyword:
自閉症スペクトラム障害(ASD)
,
ロボット
,
アイコンタクト
,
共同注意
,
コミュニケーション療育
pp.943-947
発行日 2021年9月11日
Published Date 2021/9/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27811943
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ロボットは “ヒトらしさ” と “モノらしさ” を併せ持つ不思議な存在である.ここから,自閉症スペクトラム障害(ASD)の研究や療育実践への応用可能性が導かれる.ASDは一般にコミュニケーション障害とも形容され,ヒト(他者)との言語・非言語的なやりとりに難しさをもつ.その一方で,モノ(玩具や機械システムなど)の扱いには問題ないことが多い.ならば,モノとしてのロボットとのストレスのない自発的なインタラクションを通して,そこに織り込まれたヒトらしさにASD児が気づき,他者とのコミュニケーションの可能性がひらけていくようなストーリーが描けないであろうか.筆者らはこの考えに基づき,ASD療育に適したロボットの開発や就学前のASD児を対象とした療育支援を実践し,並行してASDの認知モデルの検討を進めてきた.本稿では,筆者らの開発した療育ロボットやその設計思想,療育支援から見えてきたことなどを解説したい.
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