Japanese
English
特集 ヒューマノイドロボットの医療分野での応用
精神科におけるヒューマノイドの潜在性
Potentiality of humanoid robotic intervention in the field of psychiatry
熊﨑 博一
1
Hirokazu KUMAZAKI
1
1国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所児童・予防精神医学研究部
キーワード:
ヒューマノイドロボット
,
自閉スペクトラム症(ASD)
,
アンドロイド
,
外見
,
個別化
Keyword:
ヒューマノイドロボット
,
自閉スペクトラム症(ASD)
,
アンドロイド
,
外見
,
個別化
pp.948-951
発行日 2021年9月11日
Published Date 2021/9/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27811948
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
精神科領域でヒューマノイドロボット使用に関する研究成果が蓄積されている領域に,発達障害領域,認知症領域がある.発達障害領域で使用されている背景には発達障害者,なかでも自閉スペクトラム症(ASD)者のロボットへの親和性があげられる.また,ASD者への介入には長期的な忍耐が必要であるなかで,ロボットが疲労することなく,安定したパフォーマンスを発揮できることは大きな利点と考えられる.ASD領域では診断プロセス支援のほか,アイコンタクト,模倣,情動認識,共同注視などの療育にロボットを使用する研究が行われている.他の精神疾患患者にもロボットは有効な可能性が考えられる.今後,患者ごとに適切なロボットの選択,患者の状態に合わせたロボットの個別化,ロボットを使用するシチュエーションの適切な選択に関する基礎研究が蓄積し,さらに実証研究が進むことで,今後,多くの患者にロボットが有用になることが期待される.
Copyright © 2021 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.