Japanese
English
特集 ADHDの最近の知見――発症メカニズムと治療法
ADHDの薬物療法
Pharmacotherapy for attention deficit hyperactivity disorder
原田 剛志
1
Tsuyoshi HARADA
1
1パークサイドこころの発達クリニック理事長
キーワード:
注意欠如・多動性障害(ADHD)
,
薬物療法
,
自閉症スペクトラム障害(ASD)
Keyword:
注意欠如・多動性障害(ADHD)
,
薬物療法
,
自閉症スペクトラム障害(ASD)
pp.156-160
発行日 2022年1月8日
Published Date 2022/1/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28002156
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
現在,わが国で抗注意欠如・多動性障害(ADHD)薬として使用されているのは,メチルフェニデートOROS錠(OROS-MPH)とアトモキセチン塩酸塩(ATX),グアンファシン塩酸塩徐放錠(GXR),リスデキサンフェタミンメシル酸塩カプセル(lisdexamfetamine mesilate)の4剤である.ADHDの診断と治療では,2003年に『注意欠如・多動症―ADHD―の診断・治療ガイドライン』が発行され,2016年に発行された『注意欠如・多動症―ADHD―の診断・治療ガイドライン 第4版』1)まで版を重ねている.小児期ADHDは,このガイドラインに沿って診断・治療を行う.ガイドライン第4版では,2017年に販売されたGXR,2019年に販売されたリスデキサンフェタミンメシル酸塩は抗ADHD薬としてはまだ記載されていない.また,小児が中心の診断・治療ガイドラインのため,成人についての記載は少ない.本稿では,まずこのガイドラインに沿って小児ADHDの薬物療法導入の検討のタイミング,薬剤選択を記し,後半ではGXRを含む薬物療法の工夫,成人ADHDや自閉症スペクトラム障害(ASD)との併存の薬物療法について述べる.
Copyright © 2022 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.