Japanese
English
特集 不妊治療の現状と課題
胚発育モニタリングの最新技術
The recent technology of embryonic development monitoring
藤島 綾香
1
,
白澤 弘光
1
,
平川 威夫
1
,
寺田 幸弘
1
Ayaka FUJISHIMA
1
,
Hiromitsu SHIRASAWA
1
,
Takeo HIRAKAWA
1
,
Yukihiro TERADA
1
1秋田大学大学院医学系研究科医学専攻機能展開医学系産婦人科学講座
キーワード:
胚選択
,
タイムラプス
,
動的形態解析
,
非侵襲的評価
Keyword:
胚選択
,
タイムラプス
,
動的形態解析
,
非侵襲的評価
pp.694-699
発行日 2021年8月21日
Published Date 2021/8/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27807694
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従来,体外受精胚の評価は主としてその形態学的評価により行われており,現在でも移植胚の選択には,これらの形態学的評価法が用いられている.しかし,精度や客観性の観点からこれだけの情報で十分な評価ができているとは言い難い.2010年ごろよりtime-lapse imaging system(タイムラプス)が臨床現場に普及し,低侵襲かつ定時的な胚形態観察や発育挙動の連続解析が可能となった.得られる種々のパラメータに関する報告は数多くあるものの一般的な結論を出すには至っていないのが現状である.近年では人工知能(AI)を用いた画像解析も行われており,非常に高い精度での予測が可能であったという報告がある.また,タイムラプスとPGT-A(preimplantation genetic testing for aneuploidy)との関連性も示されている.胚発育モニタリング,胚選択においてはタイムラプスやPGT-Aを中心に新しい知見が発表されている.今後もその有用性をさらに明らかにしていく必要があり,中心的役割を担うことが期待される.
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