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第1土曜特集 構造生命科学による創薬への挑戦
計算機から創薬へ
天然変性タンパク質と創薬
Strategy of drug discovery targeting intrinsically disordered proteins
廣明 秀一
1
Hidekazu HIROAKI
1
1東海国立大学機構名古屋大学創薬科学研究科構造分子薬理学分野
キーワード:
液-液相分離(LLPS)
,
構造アンサンブル
,
毒性オリゴマー
,
フォールディングと共役した結合(coupled folding and binding)
Keyword:
液-液相分離(LLPS)
,
構造アンサンブル
,
毒性オリゴマー
,
フォールディングと共役した結合(coupled folding and binding)
pp.653-662
発行日 2021年8月7日
Published Date 2021/8/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27806653
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天然変性タンパク質(IDP)を積極的に創薬標的とした,いわゆるIDP創薬という創薬上の概念を耳にする機会が増えた.これは,世界的に画期的な新薬を創出するためのコストが上がり,ハイスループットスクリーニングなどの古典的創薬手法が有効な新薬の標的が枯渇しつつあることが背景にある.生理的条件下でコンパクトな立体構造を持たないIDPは,低分子薬剤が強固に結合するポケットを持たないため,長らく創薬標的として適さないと考えられてきた.しかし,IDPの細胞内機能を理解することで,徐々に新しい医薬品探索の成功例がでてきた.
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