特集 アカデミアの創薬スクリーニング:分子標的からリード化合物発見への戦略
エリブリン(ハラヴェン) 海洋天然物からの創薬展開
川添 嘉徳
1
,
上村 大輔
1神奈川大学天然医薬リード探索研究所
キーワード:
海綿動物門
,
抗腫瘍剤
,
乳房腫瘍
,
分子構造
,
臨床試験
,
新薬開発
,
腫瘍細胞系
,
ハイスループットスクリーニング法
,
Eribulin
,
合成化学技術
,
水生生物
,
Halichondrin B
,
生理活性物質
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Breast Neoplasms
,
Clinical Trials as Topic
,
Porifera
,
Molecular Structure
,
Cell Line, Tumor
,
Drug Discovery
,
High-Throughput Screening Assays
,
Aquatic Organisms
,
Chemistry Techniques, Synthetic
,
Halichondrin B
,
Eribulin
pp.675-681
発行日 2013年5月22日
Published Date 2013/5/22
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海洋生物は,私たちの想像をはるかに超えた複雑な構造を持つ天然物を産生する.さらに重要なことは,それらの多くが切れ味鋭い生理活性物質として機能することである.近年上市された抗がん剤であるエリブリンも,そのような海洋性天然物であるハリコンドリンBをリード化合物として開発された.その開発の過程には,天然物の単離と構造決定,その全合成,そして作用機構の解明といった化学と生命科学のエッセンスが凝縮されており,今後の天然物をリード化合物とした創薬におけるモデルケースになると考えられる.
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