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第1土曜特集 CAR-T細胞療法の現在と将来展望
治療成績
濾胞性リンパ腫
Chimeric antigen receptor T-cell therapy in follicular lymphoma
福原 規子
1
Noriko FUKUHARA
1
1東北大学病院血液内科
キーワード:
CAR-T細胞
,
濾胞性リンパ腫(FL)
,
組織学的形質転換
,
早期再発
Keyword:
CAR-T細胞
,
濾胞性リンパ腫(FL)
,
組織学的形質転換
,
早期再発
pp.897-900
発行日 2021年6月5日
Published Date 2021/6/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27710897
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濾胞性リンパ腫(FL)では,従来のcytotoxic agentを中心とした化学療法から,抗CD20モノクローナル抗体やベンダムスチンを中心に,免疫調整薬であるレナリドミドやPI3K阻害薬などの免疫を介した治療開発にシフトしてきた.FLでは腫瘍細胞を取り囲む免疫微小環境も特徴的であるため,CAR-T細胞療法やbispecific antibodyなどの腫瘍免疫に関わる治療開発が期待されている.B細胞性リンパ腫に対するCAR-T細胞療法は,びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)を中心に開発が進み,組織学的に形質転換したFL(tFL)ではDLBCLと同様の枠組みで治療開発が行われ,わが国でもチサゲンレクルユーセル(Tisa-cel),Axicabtagene ciloleucel(axi-cel)や lisocabtagene maraleucel(Liso-cel)が承認されている.2021年3月にZUMA-5試験結果を受けて,FL grade 1~3Aを対象に米国でaxicabtagene ciloleucel(Axi-cel)が再発・難治性FLに適応拡大を承認されたばかりであり,わが国ではFLに対するCAR-T細胞療法は未承認である.本稿では,再発・難治性FLを対象としたCAR-T細胞療法について概説する.
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