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第1土曜特集 CAR-T細胞療法の現在と将来展望
治療成績
悪性リンパ腫
-――びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
Malignant lymphoma
――Diffuse large B-cell lymphoma
伊豆津 宏二
1
Koji IZUTSU
1
1国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科
キーワード:
CD19
,
キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞
,
リンパ腫
Keyword:
CD19
,
キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞
,
リンパ腫
pp.891-895
発行日 2021年6月5日
Published Date 2021/6/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27710891
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びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の再発・難治例,とくにサードラインの患者を対象としたCD19標的キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法,チサゲンレクルユーセルが国内ではじめて承認され,臨床利用されるようになった.続いて,アキシカブタゲン シロルユーセル,リソカブタゲン マラルユーセルが最近承認された.いずれも奏効割合は約50~80%,完全奏効割合は約40~60%で,おおむね30~40%程度の患者で長期奏効が維持できると考えられている.代表的な有害事象はサイトカイン放出症候群(CRS),神経学的事象,遷延性血球減少症であるが,ピボタル試験では治療関連死亡は少なかった.腫瘍量が多い患者などでは治療成績が劣っており,今後の課題となっている.CAR-T細胞療法後再発の原因としてCD19発現低下や免疫疲弊などが知られており,これらを克服するための検討も続いている.
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