特集 クリニック・在宅で診る血液疾患―できること,できないことを見直そう
[Chapter 3] クリニック・在宅診療でできる血液疾患の慢性期治療
専門施設からのメッセージ
リンパ腫
-悪性リンパ腫の慢性期治療と今後の治療の展望
西山 理沙
1
,
棟方 理
1
1国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科
キーワード:
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
,
キメラ抗原受容体発現T(CAR-T)細胞療法
,
二重特異性抗体
,
濾胞性リンパ腫(FL)
Keyword:
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
,
キメラ抗原受容体発現T(CAR-T)細胞療法
,
二重特異性抗体
,
濾胞性リンパ腫(FL)
pp.915-919
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_915
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★★悪性リンパ腫は病理組織学的に低・中・高悪性度に大別され,それぞれ異なる治療戦略が必要である.近年はさまざまな新規薬剤の臨床導入により,治療選択肢が拡大している.
★キメラ抗原受容体発現T(CAR-T)細胞療法や二重特異性抗体などにより,再発・治療抵抗例でも奏効率は向上したが,サイトカイン放出症候群(CRS)や免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS),長期の免疫不全などの有害事象管理が必要である.
★★★慢性期には感染症対策,再発,そして二次がんを含む晩期合併症への対応が必要であり,生活背景に応じたフォローと専門施設との連携が求められる.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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