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特集 医療従事者のための感染予防――COVID-19流行を機会に見直す自分と仲間を守る職業感染予防技術
HIVの病態と曝露後対応
HIV pathogenesis and post-exposure response
四柳 宏
1
Hiroshi YOTSUYANAGI
1
1東京大学医科学研究所先端医療研究センター感染症分野
キーワード:
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
,
感染
,
予防
Keyword:
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
,
感染
,
予防
pp.453-454
発行日 2021年5月8日
Published Date 2021/5/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27706453
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医療現場ではヒト免疫不全ウイルス(HIV)を含む血液・体液への曝露が起こりうる.曝露が起きた場合はまず傷口を流水と石鹼で洗浄した後,必要な部署へ速やかに報告する.受傷後遅くとも72時間以内に抗HIV薬の予防内服を開始する.テノホビル/エムトリシタビン(TDF/FTC),ラルテグラビル(RAL)の併用を28日間行うのが基本である.医療現場でのHIV感染のリスクは,血液への経皮的曝露により0.3%と報告されている1).また,粘膜への曝露後は0.09%と報告されている2).したがって,適切な予防が必要である.HIV感染症に対するワクチンの開発は現在も継続して行われており,臨床試験も行われているものの,上市への道が見えない状況である.したがって,抗HIV薬の投与による予防が重要になってくる.
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