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特集 医療従事者のための感染予防――COVID-19流行を機会に見直す自分と仲間を守る職業感染予防技術
職業感染対策のための院内組織とシステム
Infection control and prevention methods and devices against COVID-19
森屋 恭爾
1
Kyouji MORIYA
1
1東京大学医学部附属病院感染制御部
キーワード:
感染制御
,
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
Keyword:
感染制御
,
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
pp.449-452
発行日 2021年5月8日
Published Date 2021/5/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27706449
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新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は,中国から感染が拡大して約1年が経過した今も(2021年1月22日現在),世界,日本においても拡大を続けている.症状がでる前からウイルスが増殖し,飛沫を中心とした感染性が指摘されているこのウイルスに対応するためには,自分が感染を防ぐためだけではなく,感染源とならないためにも医療従事者のみならず,国民すべてが常時不織布マスクを正しく着用する必要があるという認識が確立されつつある.また,無症状の時期から感染がはじまることから,患者相互の感染のみならず患者から医療従事者,医療従事者から患者,医療従事者から医療従事者へと相互に感染が拡大する特性を有し,気がついた際には病院内に多大な人数の医療関連感染が引き起こされている場合がある.まず医療従事者がもう一度標準予防策,経路別感染対策を十分理解し実践すること,そして,このウイルスの特性に対する理解を深め,感染から身を守ることが患者を守る第一歩となる.このウイルスと疾患に対する①正しい知識をどのように獲得するのか,②獲得した知識の共有をどのように病院あるいはクリニックで周知徹底するのか,③その知識の具体的な実行をどのように確認しあうのか,④必要な物品の補給,⑤新たな人材の教育を取り組んでいく必要がある.
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