Japanese
English
特集 冬の皮膚病
治療
全身性強皮症の皮膚潰瘍に対するボセンタン治療の効果と実際
Efficacy and treatment strategy of bosentan for skin ulcers in patients with systemic sclerosis
牧野 貴充
1
Takamitsu Makino
1
1熊本大学病院皮膚科・形成再建科
1Department of Dermatology and Plastic Surgery, Faculty of Life Sciences, Kumamoto University Hospital
キーワード:
強皮症
,
皮膚潰瘍
,
ボセンタン
Keyword:
強皮症
,
皮膚潰瘍
,
ボセンタン
pp.1046-1052
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002210
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
全身性強皮症は,Raynaud現象,皮膚潰瘍を生じる血管障害と皮膚硬化や間質性肺炎に代表される線維化,自己抗体を背景とした免疫異常を主な病態とし,膠原病に分類される疾患である.発症早期よりRaynaud現象がみられ,血管障害が進行すると皮膚潰瘍を生じるとされている.また,血管障害と線維化病態の重症度は必ずしも相関せず,抗セントロメア抗体の頻度が高い限局皮膚硬化型の症例にも,抗トポイソメラーゼI抗体の頻度が高いびまん皮膚硬化型の症例にも,Raynaud現象や皮膚潰瘍が生じうる.今回は,全身性強皮症の皮膚潰瘍予防として,ボセンタンによる治療の効果と実際について述べる.
(「はじめに」より)
Copyright © 2020, KYOWA KIKAKU Ltd. All rights reserved.