特集 強皮症およびその関連疾患
臨床例
ボセンタン内服中に腹水貯留を認めた全身性強皮症
岡本 芳伸
1
,
濱口 儒人
,
長谷川 稔
,
竹原 和彦
1金沢大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
強皮症-全身性
,
鑑別診断
,
経口投与
,
腹水症
,
Bosentan
,
腹部CT
Keyword:
Administration, Oral
,
Ascites
,
Diagnosis, Differential
,
Scleroderma, Systemic
,
Bosentan
pp.973-976
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014038313
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<症例のポイント>全身性強皮症(systemic sclerosis、以下、SSc)に合併する指尖潰瘍の治療に、肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension、以下、PAH)の治療薬であるエンドセリンレセプター阻害薬であるボセンタンが有用であった。ボセンタン投与中に、急速に腹水が出現貯留したSScを2例経験した。他の原因がはっきりせず、ボセンタンの投与中止と対症療法で速やかに改善した。因果関係は明らかではないが、SScに対してボセンタンを投与する際には、腹水の出現にも注意して経過を確認する必要があると思われた。
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