Japanese
English
特集 潰瘍をきたす疾患
Topics
癌性潰瘍に対するマネジメント
Management of malignant wounds
吉野 公二
1
Koji Yoshino
1
1がん・感染症センター 東京都立駒込病院皮膚腫瘍科
1Department of Dermatologic Oncology, Tokyo Metropolitan Cancer and Infectious Diseases Center Komagome Hospital
キーワード:
Mohs軟膏
,
メトロニダゾール軟膏
,
出血
,
臭気
Keyword:
Mohs軟膏
,
メトロニダゾール軟膏
,
出血
,
臭気
pp.934-938
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002178
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癌治療はさまざまな薬剤の登場により生存期間の延長に寄与しているが,癌は依然としてコントロールがむずかしい疾患である.癌の病状進行に伴い身体的ならびに心理的苦痛を生じるが,その中でも皮膚に病巣が現れると患者のQOLを著しく低下させてしまうことがある.とくに,腫瘍から発する特有な臭気,そして出血により患者自身が行動範囲を制限してしまい,身体能力の低下につながることもある.このような病状をひきおこすのは余命がおよそ半年となってからであり,患者ならびに家族にとって切迫した状況を示す.これらの症状は病状進行に起因するものであり,疼痛管理,滲出液のコントロールや臭気対策などの緩和ケアを必要とする.今回,癌が皮膚浸潤もしくは転移して生じる癌性潰瘍について述べるとともに患者のQOLの向上を目指したマネジメントについても解説する.
(「はじめに」より)
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