統計
獨協医科大学皮膚科における壊死性軟部組織感染症の臨床的検討
塚田 鏡寿
1
,
濱崎 洋一郎
,
鈴木 利宏
,
籏持 淳
,
吉田 敦
1獨協医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
Staphylococcus aureus
,
壊死
,
下肢
,
高血圧
,
脂質異常症
,
背部
,
ブドウ球菌感染症
,
Streptococcus Infection
,
軟部組織感染症
,
敗血症
,
リスク評価
,
糖尿病性合併症
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
,
重複感染
Keyword:
Back
,
Hypertension
,
Necrosis
,
Staphylococcal Infections
,
Staphylococcus aureus
,
Streptococcal Infections
,
Sepsis
,
Risk Assessment
,
Soft Tissue Infections
,
Lower Extremity
,
Diabetes Complications
,
Dyslipidemias
,
Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus
,
Coinfection
pp.660-665
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017332921
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壊死性軟部組織感染症(NSTI)と診断した45例(男28例、女17例、32~88歳)について検討した。発症から3日以内の受診が11例である一方、2週間以上経過後の受診は8例であった。合併症は糖尿病が37例、高血圧症が15例、脂質異常症が10例、肝疾患が7例などであった。発症部位は下肢が29例で最も多く、体幹後面も9例にみられた。41例が全身性炎症反応症候群診断基準を満たしていた。重症化リスクを評価するLRINEC scoreを8項目以上満たした高リスク群は21例であった。単独感染が23例、混合感染が22例で、最も多い単独感染はStaphylococus aureus 14例であった。画像検査では、全例に浮腫あるいは脂肪織炎に一致する所見を認め、17例に膿瘍、10例にガス像を認めた。治療は34例に縫縮と植皮を行い、5例は足関節より近位側での患肢切断となった。死亡例はなかった。
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