特集 壊死性軟部組織感染症-私はこうして治療した-
クラッシュ症候群での減張切開後に生じた壊死性軟部組織感染症の1例
見目 和崇
1
,
上野 一樹
,
奥野 友孝
,
中山 真紀
1宝塚市立病院 形成外科
キーワード:
Ceftriaxone
,
コンパートメント症候群
,
腸内細菌科感染症
,
大腸菌感染症
,
Metronidazole
,
Enterococcus faecalis
,
挫滅症候群
,
壊死
,
下肢外傷
,
手術創感染
,
デブリードマン
,
外科的減圧
,
軟部組織感染症
,
Morganella morganii
,
Enterococcus Infection
,
陰圧閉鎖療法
,
重複感染
Keyword:
Escherichia coli Infections
,
Enterobacteriaceae Infections
,
Surgical Wound Infection
,
Enterococcus faecalis
,
Leg Injuries
,
Metronidazole
,
Necrosis
,
Crush Syndrome
,
Debridement
,
Ceftriaxone
,
Compartment Syndromes
,
Soft Tissue Infections
,
Decompression, Surgical
,
Coinfection
,
Negative-Pressure Wound Therapy
,
Morganella morganii
pp.1001-1008
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2020373439
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83歳男。左下肢の腫脹、疼痛を主訴とした。外出先の狭いトイレ内で長時間倒れていた。早期には意識障害はなくバイタルサインも安定していた。下腿の強い疼痛と緊満に加えて足部の知覚鈍麻や足趾の色調不良を認め、臨床所見、検査所見と受傷機転よりクラッシュ症候群におけるコンパートメント症候群と診断して救出後約7時間で減張切開を行った。減張切開時の筋体の色調は比較的良好であったが、その後徐々に壊死が進行して遷延性に複雑な筋壊死を生じ、二次感染から壊死性軟部組織感染症を発症した。創部の感染制御に難渋し、デブリードマンに加えて複数回の手術を要したが、救命と救肢に成功した。短下肢装具と杖を用いて歩行可能となった。
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