特集 播種状の皮膚病
臨床例
皮膚T細胞リンパ腫との鑑別を要し、NB-UVB治療が奏効した慢性苔癬状粃糠疹
游 理恵
1
,
高山 かおる
,
井川 健
,
横関 博雄
1東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野
キーワード:
紫外線療法
,
鑑別診断
,
免疫組織化学
,
リンパ腫-皮膚T細胞性
,
粃糠疹-苔癬状
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Immunohistochemistry
,
Ultraviolet Therapy
,
Lymphoma, T-Cell, Cutaneous
,
Pityriasis Lichenoides
pp.271-274
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016170498
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<症例のポイント>皮膚T細胞リンパ腫との鑑別を要した慢性苔癬状粃糠疹(PLC)の1例を経験した。苔癬状粃糠疹の症例においても、T細胞増殖性疾患の特徴であるTCR再構成が認められることがあり、両者が同一のスペクトラムに属する可能性を念頭におき、継続的な鑑別診断を行う必要がある。NB-UVB照射療法が単独で奏効し、良好な結果を得られた1例であり、近年の治療効果報告例の増加や非侵襲的な面からも、小児や若年層に多い苔癬状粃糠疹の加療として推奨されるべき治療の1つと考える。
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